当サイトへ訪れてくださった皆様へ
このサイトを訪れて下さった全ての方に感謝し、心より歓迎致します。ようこそおいで下さいました。
正式な音楽教育を受けたわけでもなく、また、パソコンの操作に関しても初心者の域を出ない私(管理人)ではありますが、マエストロ・ジュリーニの1ファンとして、少しでも多くの方々とマエストロの情報を共有したいと思い、その一念のみでどうにかサイトを立ち上げました。至らぬ点も多々あるかと思いますが、「ド素人のやる事だから」と大目に見て頂ければ幸いです。
さて、当然のことではありますが、何事においても人にはそれぞれ「好み・相性」といったものがあります。私はこのサイトを、「ジュリーニだけが最高の指揮者だ」と思って作ったわけではありません。私はマエストロ・ジュリーニの大ファンではありますが、他にも同様に素晴らしいと思える指揮者・演奏者はたくさんいます。「○○も△△も素晴らしいけど、俺はジュリーニもいいと思うよ。」というのが私のスタンスです。
よくある議論・論争のテーマに「名演・名盤」というのがあります。自分が素晴らしいと思う演奏者やその録音について、例を挙げながら熱っぽく語る、それは音楽の楽しみ方の1つであると思います。相手の話によって新たに興味を持ったり、聴き比べる楽しみが増したり、自分の好みを再確認したりと、有益な情報交換ができる相手とは話すのが楽しみになってきます。
しかしその一方で、稀にですが、「自分の感覚こそが絶対正しい」と言わんばかりの論調で話をされる方が居られます。「自分はこれがいい!あれは好きじゃない!」と思うのは全く自由なのですが、それを他人に押し付け、反論でもされようものなら、やれ「耳がおかしい」・「音楽が分かっていない」・「レベルが低い」だのと言い出すのを見聞きする度に、同じ音楽好きとして何とも言えない気持ちにさせられます。また同時に、文字だけによるコミニュケーションの難しさも痛感します。
ですからこのサイトの管理人としては、個人の率直な意見・感想は尊重しますし、書き込んで下さったことに対しては感謝致しますが、また一方では「押し売りお断り」の姿勢も持ちたいと思っています。何かのご縁でこのサイトを訪れて下さった皆様が、楽しく交流できるように、管理人として微力ではありますが努力していくつもりでおりますので、どうぞよろしくお付き合い下さい。
皆様にとって、ささやかではありますが楽しい場となりますように。
ozio elevato 管理人 フラック
2019年追記:
マエストロとの出会い
出会い、と言っても、残念ながら私は直接マエストロにお会いしたことはありません。
あれは1989年の秋、私が大学3年生の時でした。教育テレビで、その年に亡くなった大ピアニスト、ウラディミール・ホロヴィッツの追悼番組が放映された日のことです。モーツァルトのピアノ協奏曲第23番のレコーディング風景、いわゆる「メイキング」が放映されました。私は特にクラシック音楽に詳しいわけでもなかったのですが、ホロヴィッツの名前だけは知っていたので、何気なくチャンネルを合わせ、ビデオの録画ボタンを押し、部屋の掃除をしながら(!)ちらりちらりと観ていました。
今にして思えば、あの日あの時、あの番組に出会ったことが、私を音楽の世界に深く引き込むきっかけになったのでした。
その時、指揮者を務めていたのがマエストロ・ジュリーニでした。当時の私は、「ジュリーニ?聞いたことのない指揮者だなあ」としか思いませんでした。何しろ、その頃名前を知っている指揮者といえばカラヤンと小澤征爾しかいませんでしたから・・・。
演奏が進み、第2楽章に入った時のことでした。今でも鮮明に憶えていますが、私は弦の音色に突然惹きつけられ、番組終了まで画面から目が離せなくなってしまいました。
「何だこれ・・・!まるで楽器が歌ってるみたいだ・・・!」
オーケストラについては全くの素人であった私でしたが、感覚的に「歌ってるみたいだ」と強く感じたのでした。番組終了後、早速、録画したビデオを巻き戻して、今度は第1楽章から画面に集中しました。ホロヴィッツを観るつもりが、いつの間にか関心はオーケストラに移っていました。何という美しい音色!オーケストラの名前は、[ ミラノ・スカラ座管弦楽団 ]。
「スカラ座・・・?あの有名なオペラ座の?さすがにすごい!」
と感心させられると同時に、もう一つの考えが浮かんできました。
「そんなオーケストラを指揮するなんて、このジュリーニっていう人、もしかしてすごい人?」
そして、何度も繰り返してビデオを観ているうちに、音楽だけでなく、ジュリーニ自身の持つ優雅さが強く印象に残ったのです。
「この人、ジェントリーでかっこいいなあ。」
次の日、早速CDショップでジュリーニの指揮しているCDを探してみました。見つけたのは、テレビで放映されていたモーツァルトのピアノ協奏曲と、同じくモーツァルトの「レクイエム」でした。当時、私は大学の合唱団に所属していたので、声楽曲であるレクイエムから聴いてみました。その重厚な迫力!熱気!後で知ることになるのですが、この「重厚さ」はジュリーニの特徴の一つだったのです。
すっかりジュリーニの音楽に魅せられた私は、「レコード芸術」や「音楽の友」といった専門誌を購読して、ジュリーニに関する記述を探し出して読むようになりました。
音楽評論家の解説によると、「豊かな歌心に支えられた表現」・「屈指の実力者」・「謙虚で真摯な人柄」・「巨匠指揮者の一人」ということでした。さらに、私は次のことに心を打たれたのです。
病に倒れた夫人の看護のために音楽監督の職を辞し、以後はどんなに優遇された条件を提示されても決まったポストには就かず、少しでも長く夫人の傍にいることを望んでいる。
「・・・こんな素晴らしい人が創り出す音楽を、是非ともたくさん聴いてみたい。」
以来十数年、ただでさえ情報の少ないマエストロ・ジュリーニの僅かな情報を追い続けて今日に至っているというわけです。
駄文にもかかわらずお読みいただき、ありがとうございました 。
あなたは、ご自分のお好きなアーティストと、どのようにして出会われたのですか?